動画制作会社を選ぶポイント、費用や実績の他に確認することは?

「動画コンテンツ」は今や、文章や画像以上に訴求力を持つコンテンツに成長しました。以前は「動画」と言えば自社制作のものが主流でしたが、近年はより高画質・高品質な動画コンテンツを求める声が強く、多くの制作会社が動画制作を手掛けています。

そこで今回は「動画制作会社を選ぶポイント」について解説します。ぜひ、動画制作会社を選ぶ際の参考にしてみてください。

動画制作会社の選び方、基本の3ポイント

動画制作会社を選ぶ際、まずは基本の3ポイントで比較検討を行いましょう。

費用

動画制作の見積り金額は、会社によって10倍以上の差があります。

例えば、30秒程度の商品プロモーション動画を制作する場合、料金設定の低い制作会社であれば数十万円で済むかもしれませんが、高い制作会社では数百万円かかってしまうケースもあります。これは、動画制作にかける手間や手法、使用している機材・ソフトなどが各社異なるためです。

動画制作会社に見積りを依頼する際は、「動画コンテンツ制作費用一式」といった”総額のみ”の記載方式ではなく、含まれている内容(撮影費・編集費・ナレーション費など)が確認できるよう、内訳を記載してもらうようにしましょう。

また、動画制作の見積りは、1社だけで判断せず数社から出してもらうようにしましょう。これにより、各社の内訳を元に比較検討が行えます。

納期

どんなに高品質な動画コンテンツを制作したとしても、適切な発信時期を逃してしまえば訴求効果は減少してしまいます。

例えば「仮想通貨投資の広告動画」で考えてみましょう。2017年に加熱した仮想通貨ビジネスも、2018年に入り急速に下落。現在では”過去の存在”となっていますね。「インターネットにおける時間感覚は現実世界の10倍」ということを忘れてはいけません。

動画コンテンツを発信する適切なタイミングを見極め、そこから逆算をして制作のスケジュールを組みましょう。公開するタイミングから1週間程度の余裕を持って、最終納期を設定すると安心です。そして、動画制作会社に依頼する際は、この「最終納期」に間に合うことが大きな選定ポイントとなります。

また、納期とは別ですが、こまめに制作の進捗確認を行う会社の方が安心です。制作会社によっては進捗確認がないケースも多いので、契約時に納品までの流れを確認しておくと良いでしょう。

制作実績

制作実績を見ることで、各社の得意分野を知ることができます。動画制作会社によって得意なジャンルは異なりますので、必ず確認しておきましょう。

  • 企業プロモーション(採用、自社PRなど)が得意
  • 製品仕様や操作方法など、マニュアル動画が得意
  • セミナー動画の撮影に長けている
  • ドローン撮影が得意 など

動画の企画段階から制作会社に依頼する場合は、様々なジャンルの制作実績を有する会社へ依頼した方が安心です。制作実績が多い分、可能とする構成や撮影方法が幅広く、満足いく動画コンテンツを提案・制作してもらえるでしょう。

動画制作会社に依頼する際の注意点

次に、動画コンテンツを制作する際に注意すべきポイントについてです。

ターゲットを明確にする

動画制作の前に「ターゲット層」を明確にし、制作会社と共有しましょう。

例えば、BtoBの工業機械を紹介するための動画に、若年層に人気の「インフルエンサー」を起用しても意味がありません。ターゲット層に確実に届けるためには、以下のような部分に注力した方が効果的です。

  • CG技術を用いて視覚的に操作方法を説明する
  • 聞き取りやすいようナレーションや字幕を入れる

「どんな人に向けて、どのような内容で訴求すべきか」を見失わないことが大切です。

また、制作した動画コンテンツの「発信方法」もターゲットによって調整が必要です。オンラインユーザーの動向は変化が激しく、数ヶ月でメインユーザーが変わっているケースもあります。

※若者向けと言われる「TikTok」も、現在は中年男性の流入が著しいです。
〈参考〉TikTok、40代男性のユーザー増で10代の割合減少…”フェイスブック化”する可能性も?/Business Journal

動画制作会社であれば最新の動向を熟知していますので、効果的な動画発信を期待できるでしょう。

動画の冒頭部分で視聴者の心をつかむ

動画コンテンツは「開始5秒」がポイントです。動画視聴の多くは「スマートフォン」で「隙間時間」に行われます。冒頭部分が”面白くない”動画は、視聴者がすぐに離脱してしまいます。数秒で心をつかむ工夫が必要なのです。

この点は、”動画制作のプロ”である制作会社にお任せしましょう。

全体の長さを考えよう

動画の最適な長さは、発信するツールによって異なります。具体的には以下の通りです。

Twitter・Facebook 短文・短時間動画が好まれる。数秒〜30秒程度が理想。
TikTok 15秒〜1分の投稿が多い。30秒程度が理想。
Youtube・ニコニコ動画 SNSと比べると長めの視聴傾向。3分程度が理想。
自社ホームページ 興味のあるユーザーが訪問し閲覧する。3〜10分程度が多い。

ターゲット層に適した動画発信方法(ツール)を選択し、さらにその発信方法(ツール)に”適した長さ”で制作することが大切です。

動画制作会社に依頼した成功事例

最後に、動画コンテンツの成功事例を御紹介します。

動画制作費わずか6万円で1億越えの売上達成【OraBrush】

〈引用元〉https://www.youtube.com/watch?v=nFeb6YBftHE

海外で公開された「舌ブラシ」のプロモーション動画です。口臭に気がつかない人に向けて、スプーンを使った手軽な口臭チェック方法を紹介しています。

わずか6万円程度で制作されたこの動画は大ヒットし、2千万回以上の再生数を達成。動画の最後に紹介している「舌ブラシ」の売上は約1億円に上るなど、驚異的な成果をあげました。

人気アイドルを動画に起用し営業利益48.2%増【MCJ】

〈引用元〉https://www.youtube.com/watch?v=AG1IutjZ_vI

BTOメーカーのマウスコンピューターが、プロモーション動画に「乃木坂46」を起用。動画は数パターン制作され、数十万〜数千万回の再生数を記録しました。

企業のブランドイメージ・製品売上ともに大幅に向上し、2017年3月期には営業利益48.2%増となるなど、動画発信をきっかけに驚異の成長を遂げています。

まとめ

今回は、動画制作会社を選ぶ際のポイント、制作時の注意点、動画プロモーションの成功事例についてご紹介しました。

動画コンテンツを用いたPRを成功させるためには、ターゲット層の明確化と、それに合わせた内容の最適化が必要です。そして、動画制作会社は「費用」「納期」「制作実績」を元に比較検討し選びましょう。